6.金子のぞみの環境政策

人間のみでなくありとある命あるものと、資源や景観のように命の無いものまで、永久に自然界が循環していける持続型社会の創造につとめます。
  1. 山梨県は自然環境が優れていると県外からの来訪者は言います。本当にそうでしょうか?実際、森林や景観や環境問題の専門家に問えば、決してその通りだという回答は返ってきません。自然が放置され、あきらめられてしまった結果として木がうっそうと繁茂し、水が流れているだけなのです。熊や猪や鹿と日常的に人間が遭遇するのは異常事態なのです。この自然を、自然が本来もつ姿に帰さなければ優れた自然とはいえません。今一度里山を人と獣が安全に共棲できる空間として再生し、そこから文化の創造できる場ヘと改善していきます
  2. 緊急課題である温暖化防止対策として、具体的な目標値を掲げ、県民課題対策を積極的に打ち出します。
  3. 燃やして埋める政策を根本から変えます。徹底的な廃棄物発生抑制(レデュース)と再利用(リユース)と資源回収(リサイクル)の3R政策を進めます。
  4. まず一般廃棄物については拡大生産者責任を明確に規定し、商品価格に処理費用を内部化する方法として県独自のデポジット制の導入を検討します。
  5. 産業廃棄物については、最終埋立処分する前にエコパークのような中間処処理施設が急務です。例えば、廃プラスチックの減容化または、エコセメントへの転用等の中間処理への公共関与が必要です。
  6. 環境政策は積極的に環境の創造を目指すものでなくてはなりません。そのために、まずは行政自らが、行政と民間処理施設業者との癒着を排除するために、また、建設・運営主体が自らを監督するという公共関与の疑惑感を払拭するために、徹底した透明化を計り、県民の信頼を得ることが必要です。さらに、公共関与の必要性についても、リスク管理や費用対効果などについて充分な検証と検討が必要です。これら行政の姿勢の上に、県民の生活指針が加わって、時代に適合する新しい環境基本条例を県民の総意として作ります。
  7. それでも廃棄物処分場は必要です。それゆえに、全県民の納得と責任においてつくり運用していかなくてはなりません。県外はもとより、県内のどこか特定の地域の、特定の誰かに押し付ければよいというものではありません。県自ら設置した指導要領に沿って、住民合意をしっかりと得ながらすすめていかなくてはなりません。そのためには、県内に小規模な公共関与の処分場を分散して作る必要があります。また、そこの安全管理は、もっとも利害を共有することになる地域の人々の管理に委ねられるべきものと考えます。
  8. こういう困難な問題の住民合意を得るときに、一軒の家の誰か一人、たとえば旧来の「家父長」の意見だけを聴取して、その結果の比較優位をもって合意ができたがごとき決め付けは不当です。環境問題では「生命」にもっとも密接である女性や少年・少女など若い人たちの意見こそ確実に反映されなくてはならないのです。この意味から、北杜市明野の産業廃棄物処分場は、(住民の飲料水を供給している地下水の涵養域で、健康に被害を与える可能性が極めて高い危険な場所であるということが最大の問題ですが、)改めて住民合意を確認すべきものと考え、この秋着手された工事は即刻中止いたします。身延町に予定されている民間処分場についても同様です。